退陣すべきなのか、続投すべきか。自民党の参院選大敗から一夜明け
た30日、
「これからも責任を果たしていく」と続投宣言した安倍晋三首相の対応
に、
有権者や落選候補者からは厳しい声が起きた。
札幌市のタクシー運転手、古山繁さん(62)は「この結果は国民の
怒りの表れ。
大敗は安倍首相の責任であり、退陣すべきだ。総理大臣になるのが早
かった」と冷ややかに語った。
「小泉純一郎前首相が進めた構造改革が一番良くない」とも指摘し、
タクシー業界などで進んだ規制緩和を強く批判した。
大阪市天王寺区の会社員、三井嘉代子さん(36)も
「安倍さんが事務所費とか政治とカネの問題で身内をかばい過ぎた。
国民に分かりやすい明確な対応をしなかったのが、あかんかった」。
続投宣言には「もう辞めるしかないでしょう。きっぱりと責任を取るべ
きです」と語った。
大分市の男性会社員(48)も「ここで辞任しないのは『責任を取ら
なくていい』ということで、
それが通るなら、今後も政治家が言いっぱなし、やりっぱなしになりか
ねない」と批判する。
一方、東京都豊島区の無職、杉山佐知子さん(75)は「安倍さん自
身はそんなに悪くなく、
大臣が足を引っ張っている感じ。安倍さんが辞めないのは、代わりの人
がいないから仕方がないでしょ。
今度は大臣の選び方に気を付けてほしい」と話した。
名古屋市西区、パート従業員、本谷富子さん(57)は「年金も重要
だが、
それ以外にも介護や教育など問題が山積している。これらを解決してほ
しい。
誰が首相になっても同じでは。まず安倍さんがどうするかしばらく様子
を見たい」と話した。